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当社の住まいづくりのキーワードは「県産無垢材を使った骨太住宅」です。
先日、その県産材を生みだす林業と製材の現場に
新入りの藤井・杉山・谷内の3人でお邪魔しました。
私は長年住まいづくりやリフォーム、修繕の仕事に関わってきましたが、
在来軸組工法で使われる「材木」を、
マテリアルとしての「柱」「床」「天井」としてしか見ることはありませんでした。
そんな私の意識がガラリと変わった研修となりました。
木は山の水と空気と栄養をたっぷりと取り込みながら、じっくりと成長を続けています。
林業に携わる人、伐採し加工する人、材料として市場に出す人、建物を作る人、そこに住む人、
材料としての木は、たくさんの「人」の手にゆだねられていきますが、
そんな「人」の一生の長さをはるかに超えて、
山の木々はじっくり、ゆっくり、成長をしています。
常陸太田市・旧里美村 佐藤林業さん。
手入れの行き届いた山の木々を見せて頂きました。
「これが40年」「こっちが80年」と、教えて頂きながら山を登っていくと、
年数や一帯の発育状況に応じての間伐が見事に計算された様子が
よく分かります。
毎日毎日手塩にかけて、大切に育てている木々は、
佐藤さんのお父様から受け継いだものも、
佐藤さんの息子さんへ継承されゆくものも、
そこにすっくりと立って呼吸しているのです。
杉の皆川製材所さん。
職人気質。
広い土場の「スペース」と4か月以上という「時間」のコストをかけて、
自然乾燥させる木材(AD材)。
現場で美しく、かつ大工さんが収め易いように細かな加工をする工夫。
伐採から加工過程で割れや虫の入ったロス材まで、
ありのままを丁寧に説明して頂きました。
檜の野上製材所さん。
3代目社長、うちが材料発注した現場へ「今、届けてきたんだよ」のタイミングでお邪魔。
2代目の会長も80歳を超えてお元気に製材の現場を見せてくださいました。
高級というイメージのつく「檜の無垢材」ですが、
実際の製材所からは安価での取引。
たくさんの大型機械と人手を使って素晴らしい檜の部材を製造されています。
いずれの製材所さんでも、
乾燥前のしっとりとした生の木の呼吸に初めて触れさせて頂き、
杉と檜の清新な香りに包まれながら、
たくさんの工夫とこだわりを教えて頂きました。
山で長い年月、人の手で成長を見守られ続けた木々と
最高の部材を生みだす職人の高い志が、
家を建てるお客様の心に届くよう、
学び、伝える仕事が私たちの役目です。

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